花物盆栽の中でも人気の樹種である長寿梅。
盆栽園などでみて「あゝかわいい…」いつかこんな木がほしいと思い、苗を購入したけどなんか違う…?
ネットで購入した長寿梅はなんかこう…普通の雑木の樹形でかっこ悪い…
苗の状態で樹形に差が出るのは、挿し木で作られたものか、根伏せで作られたものかの違いです。
根伏せから育てた樹種は根独特の曲が付いています。
幹の立ち上がりに曲が付いていてカッコいいですね。
挿し木もお手軽でいいですが、根伏せのように曲のある増やし方を今回はご紹介いたします。
根伏せは実生や挿し木の様に盆栽の増やし方の1つです。
植え替えの際に、長く回った根を切るわけですが、その切った根を使い増やす方法です。
挿し木に比べ曲がつきやすく、味のある苗を作ることができます。
挿し木と同様に、切った根を乾かしてしまうと成功率が下がるので、水などに入れておきましょう。
撮影の際は、水の中に発根促進剤のメネデールを入れています。
使用するものは…
まずは鉢に鉢底ネットを固定して作業に取り掛かります。
水から取り出し根を15cmほどでカットします。
芽は根の上部から出るので、根の上下を間違えないようにしましょう。
カットした根に針金をかけていくのですが、針金の長さを長めにします。
くるくると巻いていき、
上から針金を鉢底に差し込み、鉢の縁に引っ掛けて固定します。
長めに残しておいた針金はここでカットします。
上から見るとこんな感じです。
根の上部は土から顔を出すため、鉢の縁くらいの高さまで上げておきます。
鉢の中で根がぶつからない様にし、栄養を受け取りやすくするイメージです。
針金で固定することで、根の頭がしっかり土から顔を出せますね。
同じ様に5本程度、針金をかけ追加していきます。
通常の植え替えのように、底には大粒の土を敷きます。
土は赤玉土を使いますが、園芸用のバーミキュライトでもいいそうです。
続いて小粒の土を入れていきます。
↑画像のように根の頭を1cm程出しておきます。
ここから芽が生えてきます。成長の確認もしやすいですね。
たっぷり水を上げて完成。
乾燥防止のため、最後に水苔を載せておきます。
撮影時水苔がなかったので(出すのめんどくさがってた気もする)ティッシュで代用しています。
これで完了です。簡単ですね!
おおよそ半年ほどで芽が出てくるそうですが、挿し木に比べ成功率は低いそうです。
ですが、面白い曲の木を増やしていくために毎年根気よくやっていきましょう。
成功した木を組み合わせて作っても楽しそうですね。
ぜひ植え替えの際などにお試しください。
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